SSブログ

カホフカ水力発電所のダム決壊 住民4万人超の避難が必要

 プーチン・ロシアによるウクライナ侵略。ゼレンスキー大統領は6/6(火)、「F16」戦闘機をウクライナに供与する準備がある国々の首脳から「真剣で強力な申し出を受け、同盟国との最終合意を待っているところだ」と明らかにしました。大統領府のウェブサイトに掲載された声明によると、ゼレンスキー大統領は各国がウクライナに必要な「F16」の数を知っており、ヨーロッパの一部パートナーからは数について既に理解を得ていると指摘。「アメリカとの共同合意を含む同盟国との最終的な合意を待っている」と述べました。どの同盟国がウクライナに「F16」を供与する準備があるのかは依然として不明です。

 ドニエプル川にあるカホフカ水力発電所のダムが決壊した問題で、ウクライナ検察庁のリトビノワ次長は6/6(火)、ダムの下流域にある約80カ所の都市や集落が洪水の被害に遭う恐れがあり、住民40,000人超の避難が必要だとする推計を明らかにしました。ヘルソン州ではドニエプル川の西岸地域をウクライナ軍が保持する一方、東岸地域をロシア軍が占拠。両国軍が同川を挟んでにらみ合いを続けてきました。リトビノワ次長は避難が必要な集落の多くはロシア側の占領地域に位置していると指摘。その上で、ウクライナ側地域の住民17,000人、ロシア側地域の住民25,000人の避難が必要だとしました。ウクライナとロシアは同日、一部住民の避難が完了したとそれぞれ発表。ウクライナのゼレンスキー大統領は同日、「ダム決壊の被害の全体像は1週間以内に判明するだろう」と指摘。ロシアがダムを爆破したと非難した上で「自然環境や社会、人道への挑戦であり、ロシアに刑事責任を負わせる」と強調しました。ダム決壊は6/6(火)に発生。ウクライナはロシアがウクライナ軍の反攻作戦を阻止するためにダムを爆破して洪水を起こしたと非難。ロシアはウクライナがヘルソン州の防衛部隊を攻撃に転用しようとし、洪水でロシア軍の渡河を不可能にするためにダムを破壊したなどと主張しています。ウクライナ国防省は同日、下流の動物園が浸水して「300匹の動物が死んだ」とSNSで明らかにし、現地の動物保護団体は「逃げ出せたのは白鳥やアヒルだけだった」と指摘しました。また、水力発電所のダム破壊により、ウクライナ大統領府長官の広報顧問を務めるザリウナ氏は「ダムが爆破されエンジンオイル150トンが流出した」と述べ、ゼレンスキー大統領は「さらに300トン以上流出する恐れがある」としています。

 ドニエプル川にあるカホフカ水力発電所のダム決壊について、国際戦略研究所のベリー上席研究員は「ロシアが戦略的守勢、ウクライナが戦略的攻勢という今の図式を念頭に置くと、短期的にロシアにとって有利な状況であるのは間違いない。水が引くまではロシア側にプラスとなる。なぜなら、ウクライナが渡河攻撃するのは困難になるからだ」と指摘。ポーランド軍の元防諜部門幹部で安全保障専門家のマティシアク氏は、この地域に押し寄せた洪水で少なくとも1カ月間は、戦車など重装備の運用はできなくなると予想。「ウクライナの攻勢を想定しているロシア軍にとって、非常にしっかりした守備態勢を固める機会を生み出す」と説明。イギリス王立国際問題研究所の国際安全保障調査ディレクター、ルイス氏はウクライナの反攻がいずれ開始されるとしても、現在の状況はロシアのためになると主張。「ロシアにとってウクライナ軍が越境するためのルートを遮断する直接的なメリットが期待できる。さらにロシア側がこの地に長らくとどまるつもりがなく、何らかの理由で戦争に勝てないと考えた場合も、ウクライナにずっと後まで頭痛の種となる要素を残していくことができる」と述べました。

 国連のグテレス事務総長は6/6(火)、カホフカ水力発電所のダム決壊について、「ロシアのウクライナ侵略に伴う破滅的な結果」と批判し、民間人や民間インフラへの攻撃をやめるよう訴えました。安全保障理事会は同日、緊急公開会合を開催、ウクライナとロシアが互いに「破壊したのは相手だ」と非難しました。アメリカのウッド国連代理大使は会合に先立ち、「ウクライナが国民に避難を強いる行動をする理由はない」と述べ、ロシア側の「ウクライナの意図的な破壊行為」との主張に疑問を呈しました。ウクライナのキスリツァ国連大使は会合で、「カホフカ水力発電所を占拠するロシアが爆弾をダムに仕掛けて爆破した」と訴えました。日本の石兼公博国連大使ら多くの国の代表は「ロシアの侵略がなければ起きなかった事態だ」と述べ、ロシアの侵略行為を改めて批判しました。

 IAEA(国際原子力機関)は6/6(火)、ドニエプル川の巨大ダムの決壊を受け、ザポリージャ原子力発電所は貯水池の上にある池から数カ月は冷却水を取水できるとの見通しを示しました。このダムの貯水池はザポリージャ原発の原子炉に冷却水を供給しているほか、外部電源が故障した際に繰り返し使用を余儀なくされている非常用ディーゼル発電機にも使用されています。IAEAのグロッシ事務局長は「代替水源は複数あるが、主なものは大きな冷却池で貯水池よりも高い位置にある」と説明。この池が数カ月分の冷却水を供給できると述べました。その上で、この水源を保護するよう呼びかけました。また、同原発に駐在するIAEA職員を交代し強化するとし、人員を増強する可能性を示唆。外交筋によると、原発には現在3人の職員が駐在しています。

 ドニエプル川にあるカホフカ水力発電所のダム決壊を巡り、ウクライナ大統領府はロシア軍が6/6(火)午前2時50分頃に、発電所を爆破したと発表していますが、直接的な証拠は示していません。アメリカの戦争研究所は同日、断定は避けながらも「ロシアが意図的にダムを損傷させた」ことが決壊につながったと分析するなど、ロシアによる関与が原因との見方が広がっています。アメリカメディアは衛星写真の比較に基づき、ドニエプル川をまたぐように並ぶ発電所やダム水門と陸地を結ぶ橋の一部が、6/1(木)から6/2(金)の間に消失していた可能性があると報じました。一部の軍事専門家からはロシア軍が6/1(木)に橋の一部を爆破したことが原因との分析が示されています。アメリカメディアの科学記者らは6/6(火)、貯水量の記録的な増加やダムの既存の損傷を根拠として、決壊はある程度の時間をかけて進んだとの見解を発表しています。

 トルコのエルドアン大統領は6/7(水)、ゼレンスキー大統領と電話会談。ドニエプル川にあるカホフカ水力発電所のダム決壊の原因究明に向け、国際的な調査委員会の設置を提案したとトルコ大統領府が発表。エルドアン大統領が提案した委員会は、ウクライナ産穀物輸出合意の枠組みと同様、ロシア、ウクライナ、国連、トルコの4者などで構成することを念頭に置いています。エルドアン大統領はまた、ロシアとウクライナの衝突が続く限り「あらゆる人的被害を防ぐことはできない」と指摘。和平実現のため、トルコが役割を果たす用意があると改めて表明。

 ロシアメディアはヘルソン州のロシア支配地域で非常事態が導入されたと報じました。ドニエプル川にあるカホフカ水力発電所のダム決壊し、広い地域が浸水したためとしています。

 ロシアのショイグ国防相は6/6(火)、過去3日間にウクライナ軍が多方面の戦線で「約束していた攻勢」を実施したものの、ロシア軍により多大な損失を受けて撃退されたと主張。ショイグ国防相は3日間の攻勢でウクライナ軍は3715人の人的損失を出し、戦車52両と207台の装甲車両、戦闘機5機などを喪失したと主張。「ウクライナ軍は目標を達成できず、多大な損失を出して停止した」と述べました。また、ロシア軍側も71人の戦死者と210人の負傷者を出し、戦車15両などを喪失したとしました。また、ロシアのベルゴロド州のグラトコフ知事は同日、ウクライナ軍と共闘しているロシア人義勇兵組織「ロシア義勇軍団」が6/5(月)に支配下に置いたと表明した同州の集落ノーバヤタボルジャンカを含め、「州内に敵はいない」とSNSで主張。しかし、「ロシア義勇軍団」は同集落をなお支配下に置いていると表明。双方の主張が食い違っています。これらに対し、ウクライナは「ロシアはウクライナ軍が反攻に失敗したとの虚偽情報を流し、国民の戦意をくじこうとしている」と指摘。反攻への着手を否定し、ロシアの主張を信じないよう国民に呼び掛けています。

 アメリカの戦争研究所は6/5(月)、複数方面で戦闘の激化が観察されているとした一方、それがウクライナ軍の反攻作戦の一部かどうかを判断するには時期尚早だと指摘しています。

 ロシア国防省は6/6(火)、ドネツク州の要衝バフムト近郊のベルキフカが完全にロシア占領下にあると表明。ウクライナ軍が一部を奪還したとするロシア民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏の主張を否定しました。ロシア国防省はロシア軍部隊がウクライナ軍の攻撃を撃退したと主張。「ロシア軍がベルキフカから撤退したとする個人発信の報告は事実と異なる」としました。ベルキフカはバフムトの北西約3kmに位置。プリゴジン氏は同地域がワグネル部隊の手に落ちたと表明していました。バフムトは現在、ロシア正規軍が攻撃の主力だったワグネル部隊に入れ替わり占領。ウクライナ軍は同市の北側と南側の攻撃で前進しています。

 ハルキウ州のシネグボフ知事は6/6(火)、ロシア軍が州内のアンモニアパイプラインに繰り返し砲撃を行ったと明らかにしました。このパイプラインは黒海経由の穀物輸出合意(黒海イニシアティブ)延長の鍵となる可能性があります。ロシア西部のボルガ川沿いのトリアッティから黒海の3つの港まで約2470kmにおよぶパイプラインはロシアのウクライナ侵略以降、停止が続いており、稼働再開が来月の黒海イニシアティブ延長の行方を左右する可能性があります。シネグボフ知事は砲撃によるパイプラインへの影響について、流出は確認されていないと説明。「住民の生命と健康への脅威はない」と述べました。

 アメリカメディアは昨年9月に起きたロシアからヨーロッパに天然ガスを送る海底パイプライン「ノルドストリーム」の爆発を巡り、アメリカ当局がその約3カ月前にウクライナ特殊部隊による攻撃計画に関する情報を入手していたと報じました。報道によると、CIA(アメリカ中央情報局)は昨年6月、ヨーロッパ情報機関を通じ、6人で構成するウクライナの特殊作戦部隊が「ノルドストリーム」を爆破することを計画しているという情報を入手。アメリカ当局はドイツや他の欧州諸国とも情報を共有していたとしています。

▼読みもの



【話題】
[ 新潟 ] 新潟県立スケートボードパークの命名権 北越工業が取得──AIRMANスケートパーク(エアパーク)として7月オープン


【メディア】
[ テレビ ] 2023/06/07 08:00 (生)
 ux──羽鳥慎一モーニングショー
[ テレビ ] 2023/06/07 18:15 (生)
 ux──スーパーJにいがた
[ テレビ ] 2023/06/06 21:00 (録画・録音)
 BS11──報道ライブ インサイドOUT
[ テレビ ] 2023/06/06 19:00 (録画・録音)
 ux──家事ヤロウ!!!
[ テレビ ] 2023/06/02 19:00 (録画・録音)
 ux──ザワつく!金曜日
[ テレビ ] 2023/06/07 22:00 (生)
 ux──報道ステーション
[ ネット ] 2023/06/07 21:10 (録画・録音)
 SHOWROOM──NMB48 貞野遥香


【ヘルス】
[ BMI ]19.9[ 体脂肪率 ]10.7%[ 内臓脂肪 ]4.0
 ※Google Fitの日誌データなし。

▼前週の投稿
▼過去の同日投稿
▼過去の同月日投稿
nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0