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ドローン専門家 クレムリンへのドローン攻撃 ロシア国内から発射の公算/ロシア軍 年内の大規模攻撃困難

 プーチン・ロシアによるウクライナ侵略。アメリカのドローン専門家はロシアの首都モスクワ中心部のクレムリンに対するドローン(無人機)攻撃について、ドローンは国外から飛来したのではなく、ロシア国内で発射された公算が大きいとの見方を示しました。ロシア大統領府は5/3(水)、大統領宮殿内のプーチン大統領の居所を目指して無人機2機が飛来したが軍と特殊部隊がレーダー戦システムを用いて無効化したと表明。ロシアはウクライナがプーチン大統領の殺害を図ったと非難したほか、5/4(木)になって攻撃の背後にアメリカの存在があると指摘しました。非営利団体レジリエント・ナビゲーション・アンド・タイミング・ファウンデーションのゴワード代表は、ロシアは2015年ごろからGPS(全地球測位システム)の偽信号を配信して測位信号をハッキングするスプーフィング(なりすまし)と呼ばれる手法でドローンを自動的に遠ざける対抗策を使い、クレムリンをドローン攻撃から守っていると指摘。こうした先進の防衛策が導入されていることを踏まえると、今回の攻撃に利用されたドローンはGPSを利用せずに手動で制御され、近くから発射された可能性があるとの見方を示しました。ドローン製造業者BRINCの創業者兼CEO(最高経営責任者)レスニック氏は「ドローンが検知され破壊されることなくモスクワ上空を飛行し、クレムリンに到達できたのは驚きだ」と指摘。クレムリンにはレーダーと視覚追跡をベースにした近接防御システムがいくつもあり、弾丸や爆発物を使ってドローンやミサイルから守ることもできるにもかかわらず、ドローンがクレムリンに到達したのは「比較的小さなサイズと低い高度が役に立った可能性がある」としながらも、「ドローンがGPSを利用せず、地上管制局と通信していなければ、スプーフィングを回避できた可能性がある」と述べました。長距離の飛行が可能な軍事用ドローンを保有している国は限定されるとの指摘もあります。ドローン専門家で技術者擁護団体バーティカル・フライト・ソサエティーのゲッティンガー氏は、中国、インド、台湾、ウクライナなどは400kmを超える距離を飛行できる大型軍用ドローンを保有しているとしながらも、今回の攻撃に使われたドローンがロシア国内から発射されていた場合、実行できるドローンの数はかなり多くなるとの見方を示しました。

 アメリカ情報機関を統括するヘインズ国家情報長官は5/4(木)、上院軍事委員会の公聴会でウクライナを侵略しているロシア軍について「年内に大規模な攻撃的作戦を行うことは難しいようだ」との見方を示しました。ヘインズ国家情報長官はロシア軍が4月に制圧した地域が1~3月の各月より小さかったと指摘。弾薬や人員が不足しているため、「ロシア軍は前線で攻勢から守勢になっている。占領地では地雷敷設といった防衛体制を整えている」と述べました。ロシア軍は今後、従来のイランなどの他にも弾薬供給先を確保し、強制動員に踏み切らなければ、小規模な作戦も行えなくなる可能性があるとしています。一方、ヘインズ国家情報長官はロシアが核兵器を使う可能性について問われ、「現在の評価では非常に低い」と応じました。ウクライナが計画する大規模な反転攻勢を巡っては、ヘインズ国家情報長官は「ウクライナ軍は攻撃の具体的な優先順位やタイミング、規模について最終調整をしている」と述べました。その上で「西側諸国の支援は計画と戦力の両方を準備する上で極めて重要だ」と強調しました。

 プーチン大統領は5/5(金)、定例の安全保障会議でモスクワ中心部のロシア大統領府(クレムリン)を標的にした無人機(ドローン)攻撃への対応を協議。ロシア大統領府はウクライナによるテロと一方的に主張し、報復措置を講じると警告しています。ロシア国内で強硬論が勢いづく中、プーチン大統領の判断が焦点となります。ロシア大統領府は「9日の対ドイツ戦勝記念日の祝賀行事に関連した複数の議題について協議した」と発表。報復を巡り、プーチン大統領の周辺でも意見が割れています。ロシア下院議長は5/3(水)、ウクライナ政権中枢に向けた戦術核の使用を促す極論をSNSで提案。一方、チェチェン共和国のカディロフ首長は5/4(木)、報復の実行は「今日や明日でなくても構わない」とSNSで表明しています。ロシア大統領報道官5/4(木)、今回の攻撃にアメリカが関与していると根拠を示さずに主張。これに対し、NSC(アメリカ国家安全保障会議)のカービー戦略広報調整官は5/4(木)の記者会見で「ただのウソだ」とアメリカの関与を全面否定。ウクライナも関与を否定しています。

 ロシア国防省は5/5(金)、ショイグ国防相がロシア軍南部軍管区の司令部を視察し、ウクライナ侵略で使う兵器や装備の準備状況を確認したと発表。ウクライナ軍による大規模な反転攻勢を前にロシア軍の準備態勢が整っていることを示す狙いとみられます。ロシアは一方的に併合したウクライナ南東部4州を南部軍管区に組み込んでいます。発表によると、ショイグ国防相は最近任命されたクズメンコフ国防次官(補給担当)から、最前線に送られる戦車や装甲車について説明を受けました。国防次官の交代は補給面の問題が背景にあったとの見方が出ていたため、今回の視察で疑念の払拭を図ったとみられます。ショイグ国防相は南部軍管区の司令部で現地部隊の司令官らと今後の方針について協議を行ったとしています。

 ロシアが占領下に置くザポリージャ州のロシア側行政府トップのバリツキー氏は5/5(金)、ウクライナ軍の攻撃が強まっているとして、前線に近い計18地区から子どもや高齢者、病気療養者らを一時避難させると発表。行政府幹部によると、対象者は約7万人に上るとしています。

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【ヘルス】
[ BMI ]20.1[ 体脂肪率 ]11.4%[ 内臓脂肪 ]5.0
 歩数 : 2,691歩 距離 : 1.94km 消費カロリー : 118kcal

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