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ポーランド ドイツ政府にウクライナへの「レオパルト2」供与を正式申請へ

 プーチン・ロシアによるウクライナ侵略開始から11カ月。 ポーランドのモラウィエツキ首相はウクライナへ引き渡す許可をドイツ政府に正式に申請すると発表。また、ドイツ政府による再輸出承認がなくても、他国と連携してドイツ製戦車「レオパルト2」をウクライナに供与することが可能だとの考えを示しました。先週開かれたウクライナへの軍事支援を巡る関係国会議では焦点となっていた同戦車の供与決定に至りませんでした。ポーランドは「レオパルト2」を保有する国に対し、ドイツの承認がなくてもウクライナに同戦車を供与するよう呼びかけています。「再輸出の許可を求めるが、これはあまり重要ではない。承認が得られなくても、他国と連携して戦車をウクライナに移送する。現時点では少なくとも少数の国による連携を構築することが、われわれの条件となる」と述べました。ドイツのベーアボック外相は1/22(日)、ポーランドがウクライナに対する「レオパルト2」の供与を望めば、ドイツ政府は阻止しないとの立場を示していました。ただ、ドイツ政府報道官は1/23(月)、ドイツは戦車の再輸出許可を巡る要請をまだ受け取っていないと表明。これについてモラウィエツキ首相は「週末の間にベーアボック外相は戦車供与を阻止しないだけでなく、最終的にウクライナを支援するための重機と近代的な設備を引き渡すという、これまでとは若干異なったメッセージを発した。このため、圧力があるのは理解できる」と述べました。

 その後、ポーランドのブワシュチャク国防相は自国が保有するドイツ製主力戦車「レオパルト2」のウクライナへの供与を承認するようドイツに正式に求めたと明らかにしました。ブワシュチャク国防相はSNSに「ドイツは私たちの要請を受け取っている」と投稿しました。

 ドイツ防衛大手ラインメタルの広報担当者は必要ならばウクライナに戦車「レオパルト」139両を引き渡すことが可能と述べました。ドイツにはロシアによる侵略を受けるウクライナやNATO(北大西洋条約機構)加盟のポーランドなどからドイツ製戦車「レオパルト2」の供与を許可するよう圧力がかかっていますが、ショルツ首相はこれまでのところ自国やNATO加盟国による供給を許可していません。ラインメタルの広報担当者は同社が4~5月までに「レオパルト2A4」29両を引き渡し、年末か来年初めに同じモデルを22両追加供給することが可能と語りました。これに加え旧式の「レオパルト1」88両供給できるとも述べています。

 EU(ヨーロッパ連合)はブリュッセルで開いた外相理事会で、ロシアによる侵略を受けるウクライナへの軍事支援について協議。5億ユーロ(約710億円)を追加拠出することで合意しました。ウクライナ軍の訓練として新たに4500万ユーロ相当の支援も行います。EUのボレル外交安全保障上級代表(外相)はドネツク州の要衝バフムトなどでの激しい戦闘に触れ、「われわれは可能な限り最善の方法で支援する」と改めて強調しました。

 ウクライナのゼレンスキー大統領はロシア軍の全土からの撤退を含む和平条件に触れながら、「今年中の勝利も可能だ」と述べました。キーウ市内での会合で領土奪還に向けた反転攻勢を念頭に、予備役の動員強化の検討を明らかにしました。ウクライナ国防省情報総局幹部はロシアとの攻防が「春から初夏が決定的な時期になる」との認識を示しました。戦闘の最前線は戦車などの移動に不向きなぬかる
み期にあり、その後の攻勢を示唆したもの。

 ウクライナ国防省情報総局スキビツキー少将は最激戦地であるドンバス地域(ドネツク州、ルハンシク州)で「ロシア軍が2月か3月に大規模な攻勢をかける」との観測を示しました。同氏は根拠としてドンバスでロシア軍に部隊を再編成している兆候があることに加え、ロシア軍の総司令官に新たに任命されたゲラシモフ参謀総長がプーチン大統領から3月までにドンバス全域の制圧を命じられているとする諜報結果を挙げました。スキビツキー少将はまた、ロシア軍が戦術を変更しているとも指摘。ロシア軍は侵略開始当初、600~800人の大隊戦術群(BTG)単位で行動していましたが、現在はより機能的な140~160人単位で行動していると説明。囚人らで構成されるロシア民間軍事会社ワグネル部隊が損害も顧みずに突入を繰り返していることも顕著だとしました。ワグネル部隊はドネツク州の要衝バフムト方面に投入され、近郊のソレダルを制圧したと主張。ただ、損害も大きいとされ、アメリカの戦争研究所はワグネルはバフムトの制圧には失敗したとの分析を示しました。ワグネルを巡り、囚人らを支援するロシア人権団体は囚人5万人が参加したが、現在、前線にいるのは1万人に過ぎず、残りは戦死や負傷、逃亡、投降したとの見方を示しました。

 SBU(ウクライナ保安局)は昨秋にロシアがウクライナ南東部4州で一方的に実施したロシア併合への賛否を問う住民投票で選挙管理委員を務めたとして、敵への協力罪に問われたヘルソン州の住民に対し、ウクライナの裁判所が禁錮5年の実刑判決を言い渡したと発表。住民投票を巡っての初の判決。

 ウクライナ国防省は軍の食料調達を巡る汚職疑惑が報じられたことで、後方支援担当のシャポワロフ次官を解任。人道支援用に寄付された車を通勤に使い、私的に流用したと指摘されたティモシェンコ大統領府副長官も解任されました。

 ウクライナのクレバ外相はロシアの戦争犯罪を裁く特別法廷の設置に向け、来週にも複数の関係国が会合を開くとの認識を示しました。クレバ外相は「外交の舞台裏では、特別法廷の設置を実現に近づけるための多くの動きがある」と述べ、会合で協議が前進することへの期待を示しました。特別法廷を巡ってはEU(ヨーロッパ連合)主導の設置案などが示されていますが、クレバ外相は会合の参加国を明らかにしませんでした。OHCHR(国連人権高等弁務官事務所)は侵略開始以降の11か月の間にウクライナで民間人7068人の死亡が確認されたと発表。このうち4100人以上がドネツク州とルハンシク州で亡くなったといいます。

 SVR(ロシア対外情報局)が「ウクライナ軍が西側諸国から提供された兵器・弾薬をロブノ原発敷地内に保管している」と主張したことに対し、ウクライナのポドリャク大統領府顧問は内容を完全に否定した上で「ロシアによるうそ」と一蹴しました。SVRは謀略も行う旧ソ連国家保安委員会(KGB)の後継機関の一つ。実際にはロシア軍がロブノとは別のザポリージャ原発を占領し、敷地内に部隊を展開しているとされます。今回の声明は原発に関する安全確保の責任転嫁と印象操作を狙ったプロパガンダの可能性があります。ポドリャク大統領府顧問はSNSでSVRの発表を架空と批判。IAEA(国際原子力機関)がロブノ原発を含む国内5カ所の全原発に人員を配置する方針であることを念頭に「ウクライナは常に検査機関、とりわけIAEAに対してオープンだ」と強調しました。

 ロシアのラブロフ外相はウクライナ侵略を背景にした西側諸国との対立は「ハイブリッド戦争ではなく、ほとんど本物の戦争になっている」と指摘。西側諸国がウクライナに兵器を供与し軍事支援を続けていることを念頭に、「ロシア語やロシア文化など、ロシアに関わる全てを破壊しようとしているウクライナの政権を西側諸国は支持している」と批判しました。

 ロシア軍制服組トップのゲラシモフ参謀総長はウクライナ侵略について「現代のロシアがこのレベルの集中的な軍事行動を取ったことはなかった」と述べ、ロシア軍が第2次大戦以降で最大の困難に直面していることを認めました。

 トルコのエルドアン大統領は週末の間にスウェーデンの首都ストックホルムで行われた抗議デモでイスラム教の聖典コーランが燃やされたことを受け、閣議後の演説で「ストックホルムのトルコ大使館前でこうした冒涜を許す者は、NATO加盟に対するトルコの支持を期待すべきでない」とスウェーデンはNATO(北大西洋条約機構)加盟を巡りトルコの支持を期待すべきではないと述べました。

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【ヘルス】
[ BMI ]20.1[ 体脂肪率 ]7.9%[ 内臓脂肪 ]1.0
 歩数 : 6,410歩 距離 : 4.62km 消費カロリー : 303kcal

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