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ウクライナへの戦車供与321両に

 プーチン・ロシアによるウクライナ侵略。ウクライナのオメルチェンコ駐フランス大使はウクライナに対しこれまでに「ウクライナに対する合計321両の重戦車の供与が正式に確認された」と述べました。国別の供与数については明らかにしませんでした。

 ポーランドのモラウィエツキ首相はウクライナに対しこれまでに表明したドイツ製戦車「レオパルト2」14両に加え、自国製の戦車を含む60両を追加的に供与すると明らかにしました。「ポーランドは半年前にすでに250両の戦車を供与した」とし、「現在、60両の近代的な戦車を供与する用意がある。このうち30両は『PT-91』戦車だ」と述べました。「PT-91」は旧ソ連の「T-72」戦車をベースにポーランドが開発した戦車で1990年代から運用されています。ゼレンスキー大統領はポーランドが追加的な戦車供与を発表したことに謝意を表明。「われわれは共に勝利する!」とSNSに投稿。ポーランドのオシエパ国防次官によると、ポーランドが供与する「レオパルト2」戦車がウクライナに届くまでに約3カ月かかるといいます。

 ドイツのピストリウス国防相はロシアの侵略を受けるウクライナに供与を表明した独製の主力戦車「レオパルト2」14両を「3月末か4月初めまでにはウクライナに届ける」と述べました。イギリスも主力戦車を3月末に引き渡す見通しで、ウクライナ軍が春に着手を目指す領土奪還作戦に間に合う可能性が出てききました。ピストリウス国防相はドイツからの第1陣がウクライナに届くまで「3か月かかる」としていたため、供与時期を前倒ししたことになります。

 カナダのアナンド国防相はウクライナに「レオパルト2」を4両供与すると発表していますが、カナダメディアによると、カナダは「レオパルト2」を82両保有しており、追加供与の可能性があるといいます。

 イギリス国防省高官はイギリスの主力戦車「チャレンジャー2」のウクライナへの引き渡しが3月末になるとの見通しを示しました。

 アメリカメディアはロシア大統領府関係者の話として、プーチン政権がロシア軍の大規模攻撃を早ければ2月にも始める準備をしていると報じました。ウクライナ軍がアメリカ、ドイツ独製の戦車を実戦配備する前の開始を狙っているといいます。

 ゼレンスキー大統領はビデオ演説で前線の状況は依然として「極めて深刻」であり、特にロシアが攻勢を強めているドネツク州で顕著と述べました。ドネツクのウグレダールとバフムトで大きな戦闘があったとし、「占領軍はわれわれの拠点を襲うだけでなく、大砲、空爆、ミサイルで、意図的かつ計画的に周囲の町や村を破壊している」と指摘。「ロシア軍の死をもたらす手段が尽きることはなく、阻止できるのは力のみだ」としました。ウクライナ軍東部方面部隊のチェレバティ報道官によると、ウグレダル周辺でロシア軍は過去24時間に322回の砲撃を実施。58回の近接戦闘が起き、ウクライナ軍がロシア軍兵約300人を死傷させ、戦車と歩兵戦闘車計7両を破壊。バフムト方面でもロシア軍を撃退し続けているとしました。ウクライナ国防省はロシア軍が3月までに同州全域の制圧をプーチン大統領から命じられ、損害を度外視して攻勢を強めているとの観測を示しています。

 ゼレンスキーはIOC(国際オリンピック委員会)のバッハ(Thomas Bach)会長を同国東部の前線都市バフムトに招待。ロシアと同盟国のベラルーシは昨年2月にロシアがウクライナを侵略したことから、オリンピックなどの国際大会への参加を禁じられました。だがIOCはロシアとベラルーシの選手の2024年パリオリンピック参加に向けた「道」を模索すべきだとの見解を示していました。ゼレンスキー氏は「中立性など存在しないということを自らの目で確かめられるよう、バッハ氏をバフムートに招待する」と表明。「ロシア人選手の中立旗はどんなものであっても血塗られていることは明らかだ」と断じました。

 ウクライナのシュミハリ首相はエネルギー設備の修繕や地雷除去作業などのために、2023年に170億ドルの追加融資が必要になるとの見方を示しました。シュミハリ首相は政府の会合で、前日のロシア軍による一連のミサイル攻撃で中部、南部、南西部で合計5カ所の高圧変電所が被害を受けたと指摘。「今年は約30億ドルという巨額の財政赤字を手当する必要がある。これに加え、エネルギー設備の修繕、地雷除去、重要な社会インフラの再建のために170億ドルが必要になる」と述べた。シュミハ首相によると、ウクライナは今週、西側諸国のパートナー国との会議で透明で効率的な方法での財政支援を調整。また、ウクライナ政府がインフラ復興と開発のための機関を設立することも明らかにました。

 ロシア軍が年明け以降、精鋭の空挺軍を、ドネツク州の要衝バフムトなど激戦地に投入しています。制服組トップのゲラシモフ参謀総長の総司令官就任を機に、戦況を好転させるための集中投入のようです。これまでの主戦力だったロシア民間軍事会社ワグネルの雇い兵に代わり、正規軍を再び重視し始めたとの指摘も出てぃます。

 バフムト防衛にあたるウクライナ軍部隊の報道官はロシア軍がバフムト市内に侵入しようと試みており、1日に40回近い戦闘があったと指摘。ロシア軍はここへ来て、バフムト攻防戦での積極攻勢が目立ちます。ウクライナメディアは今月下旬、「1/2(月)に空挺軍の兵士がバフムトに入ってから砲撃の質が一変した」と伝え、ロシア軍の戦法が効率的になったと指摘。ロシア軍はドネツク州の全域制圧への足がかりをつかむため、バフムト攻略を約半年前から試みてきました。本来はパラシュート降下などによる緊急展開が専門である空挺軍を歩兵として、カギとなる戦闘に従事させているとみられる。空挺軍は陸海空軍から独立した存在で、侵略前は45.000人規模とされていました。陥落させたばかりの近郊ソレダルの攻略にも加わり、投入は効力を発揮している模様。アメリカの戦争研究所はロシア軍指導部が、兵員補充のため依存してきたワグネルよりも正規軍を重視した用兵を進めていると指摘。今月11日に総司令官にゲラシモフ総参謀長が就任したことが関係しているとの分析を明らかにしました。ロシア軍は、ドネツク州との州境に近くウクライナ軍が領土奪還を目指すルハンシク州クレミンナの戦線にも最近、空挺軍の兵士を派遣しています。重要な戦場には空挺軍を投入する方針を鮮明にしているようです。

 ゲラシモフ総参謀長の就任と同時のスロビキン前総司令官ら3人の副司令官の任命は大規模攻撃に向けた布陣とみられている中、戦争研究所はロシア軍の大規模攻撃はドンバス地方(ドネツク州、ルハンシク州)の制圧を最優先するとの見方を示しています。ただ、空挺軍主体の用兵が今後も効果を上げるかどうかは不透明。イギリス国防省は空挺軍で経験豊富なテプリンスキー司令官が最近、解任されたとする分析を明らかにした。空挺軍の展開を巡るゲラシモフ総参謀長との意見対立が原因とみられています。

 ロシア軍では昨年秋に実施した予備役の部分的動員で招集した30万人超のうち、約15万人は最前線に未投入とされています。ただ、ロシア軍は兵員と装備の不足で侵略当初のような大隊戦術グループ(ATG=推計900人規模)を中心とした大規模な攻撃は不可能になっています。空挺軍の集中投入も効果は限定的とみられています。

 ゼレンスキー大統領は第2次大戦のナチス・ドイツ占領下、首都キーウで起きたホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の現場を訪れ、犠牲者を追悼。「世界が無関心を克服すれば、憎しみの余地はなくなる」と訴えました。この日は隣国ポーランドのアウシュビッツ強制収容所が1945年にソ連に解放された記念日。

 ロシアのプーチン大統領はゼレンスキー大統領を根拠なく「ロシア系住民を迫害するネオナチ」と決め付ける一方、ウクライナ侵略を長期化させ、民間人の犠牲者は増加の一途をたどっています。ゼレンスキー大統領としては自身がユダヤ系であることを踏まえつつ、ウクライナ人が置かれた現状に世界が関心を持ち続けるようメッセージを発信した格好。

 ロシアのプーチン大統領はウクライナではネオナチが活動しているとの考えを改めて示しました。アウシュビッツ強制収容所の解放から、同日で78年となった。毎年1月27日はナチス・ドイツによる「ホロコースト(Holocaust、ユダヤ人大量虐殺)の犠牲者を想起する国際デー」に定められています。プーチン大統領は「歴史の教訓を忘れることにより、ひどい悲劇が繰り返されることになる」と述べ、「ウクライナでネオナチによって組織化された、民間人に対する犯罪行為や民族浄化、懲罰行為によってそれは立証されている。わが国の兵士が勇敢に戦っているのは、こうした悪だ」と強調しました。プーチン大統領が進めるウクライナ侵攻を支持する人々は、ロシア語話者に対するウクライナでの扱いは、ナチスの行いと同程度だと主張しています。一方、ウクライナや同国のユダヤ人社会はプーチン大統領が侵略理由の一つに非ナチ化を挙げていることに反論しています。

 ロシアの産業貿易省はロシアが昨年9月に一方的に併合を宣言したウクライナ南東部4州について、近くモスクワと同じ時間に切り替えると発表。モスクワはウクライナより1時間進んでおり、ウクライナ側の反発は必至。プーチン政権は4州に対し、ロシアの行政や経済、司法制度を段階的に導入し、実効支配を強める構え。ドネツク州とルハンシク州では2014年に一方的に独立を宣言した親ロ派武装集団が実効支配地域をモスクワ時間にすると主張していました。ロシアは2014年に併合したクリミア半島でもモスクワ時間に切り替えています。

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【ヘルス】

 歩数 : 11,921歩 距離 : 8.25km 消費カロリー : 717kcal

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