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ミリタリーバランス ロシア軍は戦車約半数を失い補充に苦戦

 プーチン・ロシアによるウクライナ侵略。イギリスのシンクタンクIISS(国際戦略研究所)は年次報告書「ミリタリーバランス」を公開。ロシア軍はウクライナ侵略開始から約1年で最も戦力が高い戦車の約半数を失い、補充に苦戦しているとの見解を示しました。ただ、ロシア軍は空軍をほぼ無傷で温存しており、攻勢の次の段階で一段と積極的に空襲を展開する可能性があるとの見方も示しました。IISSはロシア軍の最新の戦車の損失率は最大50%に達しているとし、旧ソ連時代の旧式の戦車に頼らざるを得なくなっていると指摘。IISSのリサーチフェロー、ボイド氏は「損失分を補うために十分な生産は行われていない」とし、「前線に配備されている装甲車隊は、現時点では侵略開始時の約半分になっている」と述べました。ボイド氏はこれまでに失われた戦車の数は、ロシア軍が2000~2300両、ウクライナ軍が最大700両と推定。ウクライナが西側諸国から旧式のロシア軍の戦車の性能をはるかに上回る近代的な戦車供与の確約を取り付けたことを踏まえると、ロシア兵の間で脅威に対する懸念が高まり、ロシア軍の戦車を巡る活動はより攻撃的でなくなる可能性があるとの見方を示しました。一方、IISSの航空宇宙専門家バリー氏はロシア軍はこれまで主に遠隔攻撃を行い、空軍をほぼ無傷で温存していると指摘。ロシア軍は今後はより大きなリスクをとって航空戦力を積極的に活用し、ウクライナ地上軍の攻撃に出る可能性があると述べました。IISSの陸上戦専門家バリー氏は「ロシア軍がウクライナ軍を押し返すのに十分な兵力を集中させるのは難しい可能性がある」とし、ロシア軍が大きな進展を遂げることに懐疑感を表明。ただ同時に「ウクライナ軍にロシア軍を速やかに撤退させるだけの戦闘力があるかは分からない」とし、今年も凄惨な戦いが続くとの見方を示しました。

 NATO(北大西洋条約機構)は2/15(水)、ウクライナが西側諸国の製造能力をはるかに上回る速さで砲弾を消費しているため、NATO加盟国は砲弾製造を強化すると発表。またウクライナに対し少なくとも48両のドイツ製戦車「レオパルト2」を供与すると確約しました。NATOのストルテンベルグ事務総長はブリュッセルで開かれたNATO国防相会合後、「ウクライナに砲弾を提供する大きなニーズがある。そのため(砲弾製造を)一段と強化しなければならない」と指摘。NATO加盟国が自国の弾薬備蓄を補充しつつ、ウクライナにも供給し続けることができるような軍需物資に関する契約をアメリカ、フランス、ドイツ、ノルウェーなどが締結したと述べました。

 ブリュッセルで行われたNATO(北大西洋条約機構)国防相会合後、アメリカのオースティン国防長官はウクライナには戦場で主導権を握る可能性が十分にあると述べました。「戦場でかなりの違いを生み出し、主導権を握る可能性は十分にある。今後、その主導権を活かすことができるだろう」としました。また、NATOが提供するあらゆるシステムで部隊を訓練するとし、「われわれはプラットフォームだけでなく、確実に能力を提供することに重点を置いている」と語りました。

 ウクライナのレズニコフ国防相は西側諸国から戦闘機提供を受けることに絶対の自信を持っていると述べました。レズニコフ国防相は西側諸国が当初提供しないと言っていた兵器も最終的には提供することになった点を指摘。「不可能が可能になった」と述べました。バイデン大統領は「F16」戦闘機を提供しない意向であるほか、ドイツのショルツ首相も否定的な考えを示しています。ポーランドなどは前向きですが、西側の幅広い賛同がなければ実行には移さない姿勢。イギリスはウクライナの戦闘機パイロットに訓練を行うとしていますが、戦闘機提供は決めていません。レズニコフ国防相は戦闘機を手に入れる自信について、「絶対の自信がある」と答え、ウクライナの最優先事項は防空であることに変わりはないとしました。

 ウクライナ国防省のマリャル次官はロシア軍がウクライナ東部に絶え間なく攻撃を仕掛け、状況は緊迫していると述べました。ただ、ウクライナ軍は持ちこたえているとしました。「ロシア軍は東部で攻勢をかけており、昼夜を分かたず攻撃を行っている」とし、「状況は緊迫している。われわれにとって困難な状況だ」としながらも、一部のロシア軍部隊は大きな損失を被っていると述べています。ルハンシク州のガイダイ知事はこれに先立ち、ロシア軍が重装備を投入し、動員兵を前線に移動させていると明らかにし、「大規模な砲撃を受けている。さまざまな方向から波状的に攻撃を受けている」と述べていました。ただ、ウクライナ軍が大規模に撤退しているとの報道は否定。ウクライナと西側諸国の情報当局はロシア軍に多大な犠牲者が出ていると指摘。マリャル次官は最も激しい戦闘に関与しているロシアの民間軍事会社ワグネルは戦力の80%を失ったとしています。

 ウクライナの首都キーウの軍政部はキーウ上空で6個のロシアの気球が目撃され、大部分が撃墜されたと発表。気球には偵察装置などが搭載されていた可能性があるとしています。軍政部は「現時点で入手されている情報によると、これら気球は風の推進力によって飛行していた」とし、「ウクライナの防空網を探知し疲弊させることが目的だった可能性がある」としました。気球がいつキーウ上空を飛行したかは明らかにしていません。

 イギリスメディアは複数の西側諸国情報当局者の話として、ロシア軍がウクライナとの国境付近に航空機やヘリコプターなどの航空戦力を集結させていると報じました。当局者はロシア軍が航空戦力を地上部隊の支援に投入する可能性があると指摘しています。空からの脅威の増大が見込まれるため、西側諸国はウクライナへの防空システムの供与を早めているとしました。ロシア軍は地上部隊の損害が拡大しており、今後、損害が軽微な航空戦力に攻撃の主体を移す可能性があり、航空戦力の集結はその兆候だとしました。航空戦力集結の情報はNATO(北大西洋条約機構)の同盟国間で共有されているという。NATOの関係者はロシア軍が航空戦力の80%以上を温存しているとの見方を示しました。

 ウクライナ側はロシア軍による大規模攻勢に警戒を強めており、レズニコフ国防相は「ロシア軍が大規模攻勢を始めるとすれば、わが軍に対して航空戦力を使用するのは明らかだ」と強調。ウクライナが西側諸国に戦闘機の供与を求めるのは、空からの脅威に対抗するためだと説明。

 ウクライナのゼレンスキー大統領はロシア軍が攻勢を強めるドネツク州の要衝バフムト情勢に関し、「可能な限り敵を破壊することが最も重要だ」と述べ、抗戦を続ける姿勢を強調。今後、南部での着手が取りざたされるウクライナ軍の大規模な反転攻勢の「準備にもなる」とも語り、ロシア軍の戦力を消耗させ反攻への対応を鈍らせる意図があると説明。

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 ※Google Fitの日誌データなし。

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